美味しいコーヒーを淹てる条件(コツ)
最近、お客さんからコーヒーの美味しい淹て方についていろいろ質問される機会が多い。そこで、ホームページの読者の方々にも教える意味でまとめて書いてみようと思う。ホームページ上でもそれぞれのコーナーで書いてきたことだが、あらためて以下にまとめてみる。
コーヒー豆は煎ってからあまり時間の経っていないもの、新鮮なものを選び、「挽き売り」と書いてあっても豆のまま使用量に応じて少量ずつ小刻みに買う。
コーヒーを淹てる直前に粉に挽くが、微分が出ないように粗挽きがベターである。
人数前のコーヒー豆の量は少し奢る気持ち(一人前20g位)で使うとよい。
フィルターは片毛平織ネルの袋で起毛が外側のものがよい。内側が起毛になっているフィルターもあるが、違いが出る。使用後は水洗いして必ず水に漬けて保存し、空気に触れることを避ける。できれば水はマメに取り替える。長く使わないとき濡れたままポリ袋に入れて冷凍しておき、使うときには湯をかけるなどして解凍する。洗ったフィルターを使用するとき布の水気をできるだけ絞り、きれいなタオルに挟み手のひらで圧着するとよい。糊のきいているネルフィルターもあるが、鍋などで煮出して糊気を取るとよい。
ポットに入れる水の量はあまり多くないほうが、注ぎ口から出る湯の量をポットの傾き角度で調節するのに都合がよい。沸騰している湯は火から下ろして湯騒ぎが落ち着くまで少し待つ。
余分な湯でカップを温めておくこと。
コーヒーを淹てるときネルの袋にコーヒー粉を入れて中央に少し窪みをつけ、中心からポットの湯滴を置く気持ちで少しずつ、のの字形に垂らす。このとき布に直接湯滴がかからないように気をつける。
コーヒー粉が泡立ち膨らむのを待つ(コーヒー粉が膨らまないのは、時間が経った古い欠陥豆なので気をつける)。
充分に蒸らし、袋の底から一滴、二滴とコーヒーが落ち始めたら抽出準備は完了。垂らす湯の量を順次多くして所要量まで抽出する(湯の量で濃淡が決まる)。濃く淹てたコーヒーは再加熱しないほうがベターである。