ホームページの最初に戻る

マラゴジペという珈琲

 先にNewFaceとしてニカラグア(ドーニャ ブランカ)のコーヒーを紹介した。そのときにお世話になったSCSの沢田氏の尽力でニカラグアのコーヒー生産農園の事情が少しずつ分かってきた。

 私はアラビカ種マラゴジペの生産農園がニカラグアにあるかどうかということを知りたかった。

 マラゴジペについて少し触れてみよう。
 いなほ書房発行の”珈琲文化1991年季刊bQ”に「マラゴジペ豆物語」というA氏が翻訳した記事が載っている。それによると、マラゴジペというのは皆さんがご存知のブラジル種の突然変異種で一時期”良い”と評判になったため、19世紀後半に各国の農園が競って作付けをした。特にグァテマラ産のものは世界一の品質であると、当時のドイツでは貴族階級で珍重されたという。
 幸か不幸かこのマラゴジペはアラビカ種でも丈夫で低地高温でも生産性が良い性質であったため、農園は高率の利益があがる作付けを続けてきた。これによって品質はガタ落ち、玉石混合になり、一部では最高と言われながら他ではとんだ代物だと悪評された。
 品質の良いマラゴジペを作るには、やはり高地である必要があり、手数もかかる。結実量が少なく割のよくない珈琲とされ、ほとんどの農園では在来のアラビカ種に生産を切り替えてしまったものだ。

 沢田氏の資料によるとニカラグアでもマラゴジペは全生産量の1%程しか生産していないとのことであった。
 今回、この数少ないマラゴジペを生産している農園を沢田氏に捜してもらったところ、多くの農園ではまったく生産していない中で図らずもサンタマウラ農園で頑なにマラゴジペの生産を続けていたことがわかった。この農園では米国の一部の業者との契約で生産を続けてきたとのことである。
 さっそくサンプルをもらいランブルでテストしてみたところOKとなり、この農園サンタマウラのPACAMARA(マラゴジペ)を分けてもらえることになった。6月中旬頃には通関手続きを終了し、入荷する予定となっている。

サンタマウラ農園