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立 春 大 吉

 幻のグリッドミル(ランブルPAT)の話

長年にわたり珈琲愛好者 特に識者の方々の間で
 豆はランブルで買ってネルドリップで淹てているが店で飲む味と一致しない
 淹てる技術なのかもしれないと思ったりもしたが”原因は珈琲ミルにあると気付いた”
という話がありました。
珈琲豆を挽いた粉に多量の微粉が混ざっているため雑味が抽出されてしまい、スッキリした抜けのいい味にならないのは、これが禍していたということに気付いたのです。しかし、この雑味を酷と錯覚して勘違いをしている人が多いのです。

京都在住の大塚さんは東農大に在学中からランブルの常連で、早くもこれに気付き茶漉し用の細かい網目のフルイを使って微粉を取り除いているとのこと。
しかし、何分にも2割近くの珈琲粉を捨てることになり勿体ない話です。

ランブルでは、他所では飲めない抜けのいい味のコーヒーをどうやって淹てているのか?

これには秘訣がありました。

関口自ら設計した焙煎機で毎日必要分ずつコーヒー豆を焙煎し、常に新鮮なコーヒーを作っていること。
そしてミルは、最高に良いホバートを使っていた。   残念ながらこのミルはリタイアしてしまった。


然りながら、永年 珈琲の微粉の禍に悩み、微粉の出ない珈琲ミルの出現を願っていましたが、一向に出てきません。
諦めかけたところで、いっそのこと自力で と考えました。信州の井上製作所の協力を得て完成したのが現在ランブルで使っているリードミルです。
理想的な構造のミルで、微粉はほとんど出ません。このミルを使うようになって味の良いコーヒーを提供できるようになりましたが、何分にも高額の費用がかかります。

こんないいものを私有し、店だけで使うのは忍びなく、一般の方々も使えるようにならないかと思いました。
珈琲愛好家で微粉に悩んでいる方々にも小型で手頃なものを提供できないかと研究し、平成19年に新着想に基づいた小型ミルの特許を取得しました。

その後、これを製品化するために協力してくれる工場がなかなか見つからないという悩みが持ち上がりましたが、幸いにも大阪のFujiROYAL(富士珈機)が協力してくれることになり、試作を重ねてきました。途中、業者間から「営業用にも使えるようにしてもらえないか」との申し入れがあり、根本から変更を余儀なくされ、試作のやり直しなどがあったため完成が遅れてしまいました。

完成までには今しばらくお時間をいただきます。心待ちにしていただいているお客さま方にはたいへん申し訳ありませんが、もうしばらくお待ちください。


*お陰様で小型ミルは既に売り切れ、販売を終了しております。